人権への関心が欧米を中心に世界各地で高まりを見せており、企業が人権課題に取り組んでいくことが、国内外のステークホルダーから期待されています。当社グループは、「世界人権宣言」および「ILO中核的労働基準」等の国際規範を支持し、人権を、サステナビリティ経営とSDGsの達成における重要な要素と認識しています。2019年度は、「日本ユニシスグループ購買取引行動指針」にサプライチェーンにおける人権尊重の方針を盛り込み、また「日本ユニシスグループのAI倫理指針」を策定するなど、事業活動を行う国・地域における、従業員をはじめとしたバリューチェーンに含まれるすべてのステークホルダーの人権尊重を目指すにあたり、関連する指針を定めました。
そして2020年6月には、人権に関する国際規範と国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」をもとに、「日本ユニシスグループ人権方針」を策定しました。これらの方針・指針に基づき、人権教育・啓発活動や人権デューデリジェンス等の取り組みを進めていきます。
日本ユニシスグループ(以下、当社グループ)は、企業理念として「すべての人たちとともに、人と環境にやさしい社会づくりに貢献します」を掲げ、ICTサービスの提供を通じて顧客・パートナーとビジネスエコシステムを共創し社会を豊かにする価値を提供することで、社会課題を解決することを目指しています。このような理念を掲げる当社グループにとって、人権の尊重は事業を行う上で不可欠です。
日本ユニシスグループ人権方針(以下「本方針」)は、人権を持続的開発目標における重要なテーマと定め、複数のパートナーと協働しグローバルで発展・拡張可能なビジネスエコシステムを創り社会課題を解決する企業として、当社グループにおける人権課題についてどのように取り組んでいくかを明確にするものです。
その活動については定期的に日本ユニシス株式会社・経営会議および取締役会に報告します。
2020年6月22日
日本ユニシス株式会社
代表取締役社長
平岡 昭良
意思決定機関であるサステナビリティ委員会の下部機関であるソーシャル委員会において、人権課題の特定、対応方針の検討、対応を推進するための仕組みの設計と実行状況の管理・監督および懸案事項に関する是正指示等を実施していきます。
人権インパクトアセスメントを通じて当社グループの事業における人権リスクの特定に着手しています。
2019年度より日本ユニシス株式会社にて人権デューデリジェンスを実施し、特定された人権リスクへの対応を行っています。また、合わせて当社グループにおける人権デューデリジェンスプロセスの構築を行っています。今後、日本ユニシス株式会社以外のグループ会社でも人権デューデリジェンスを実施し、当社グループ全体で人権リスクの管理・対応を行える体制を構築していきます。
2020年度より、当社グループ役員および従業員を対象とした、ビジネスと人権に関するeラーニングを実施しています。
就業規則において、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、LGBTなど性的マイノリティに関するハラスメント等を含め、社員の人格を傷つけ、業務、意欲を阻害させるような行為をしないよう定めています。また、「セクハラ防止ガイドライン」「パワハラガイドライン」を作成し、社内の啓発に努めており、特に管理職に対しては、新任管理職全員が必ず受講する研修において事例の共有を行うなど、注力して啓発を行っています。
実際にハラスメントの疑いがある事象が発生した場合には、従業員が相談できる窓口を複数設置し、対処する体制を整備しています。人事担当部門に設置された社内相談窓口のほか、匿名・記名を問わず利用可能なコンプライアンス委員会事務局・監査役への直接の報告・相談ルート(ホットライン)を社内外に設置しており、従業員は、相談、報告の内容に応じて、適切なルートを自身で選択・利用することが可能です。
また、これらの報告、相談を行った者(通報者)がそれにより不利益を受けることがないよう、会社は最善の配慮を行うよう定め、通報者の保護を図っています。さらに、通報者の行為に対して不利益な取り扱いを行った役職員に対しては、懲戒処分などの厳正な対応を行うよう、「グループ・コンプライアンス基本規程」に明記しています。
当社グループは結社の自由を尊重しており、「日本ユニシスグループ人権方針」においては、労使間の対話を大切にし、労働者の団結権、団体交渉権を含む労働者の権利を尊重することをコミットしています。
当社グループは、「日本ユニシスグループ人権方針」において、あらゆる形態の強制労働や児童労働は認めないことをコミットしています。
また、「特定非営利活動法人 シャプラニール=市民による海外協力の会」(以下「シャプラニール」)の「子どもの夢基金」への寄付を通じ、シャプラニールによる、バングラデシュやネパールなどの東アジア地域における「働く子どもたちを生み出さない社会を目指した活動」を支援しています。
当社グループは、システム設計、構築、運用・保守ならびにサービス提供における協力会社様、およびお取引先様などの「ビジネスパートナー」の皆さまと、信頼関係を強化し、互いの持続的な成長を目指しており、その一環として、人権・労働・環境など各側面の課題にともに取り組んでいます。
協力会社様に対する定期刊行物や協力会社様向けWebサイトを通して、当社グループの人権尊重の方針や取り組みを含め、サステナビリティへの取り組み全般についてご説明するとともに、ともに取り組んでいくことをお願いしています。
また、当社およびユニアデックスの協力会社様向けにコンプライアンス・ホットラインを設けており、当社窓口および外部窓口(匿名可)への報告・相談が可能となっています。
2019年度には「日本ユニシスグループ購買取引行動指針」を改訂し、サプライチェーンにおける人権尊重の方針を盛り込みました。
お取引先様においてもビジネスパートナーとして当社グループのサステナビリティへの考え方と取り組みをご理解いただくとともに、主要な協力会社様、お取引先様のご協力のもと、人権を含むサステナビリティヘの取り組みに関するアンケート調査を実施しています。
また、物品/サービス商品の主要なお取引先様に対しては、紛争鉱物不使用の確認などに関する調査を毎年実施しています。
当社グループは、国連グローバル・コンパクトに署名しており、UNGCの日本のローカル・ネットワークである「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン」(以下GCNJ)にも加盟しています。
2020年度は、GCNJの「HRDD分科会」および「人権教育分科会」に参加しています。
当社グループは、個人情報の適切な取り扱いと保護の重要性を認識し、企業にとっての社会的責務として、個人情報保護の基本方針を定め、当社グループの役員および従業員に周知・徹底を図り、コンプライアンスを重視した企業活動を推進しています。
GDPRは「EU(欧州連合)域内にいる個人の個人データを保護するためのEUにおける統一的ルール」であり、2018年5月25日より施行されています。GDPRはEU加盟諸国に対する法規制ですが、以下のケースに該当する場合は、日本の企業であっても適用対象となります。
当社グループでは、上記の各ケースに対応するため規定を整備し、当社グループの役員および従業員に周知・徹底を図りながら、GDPR適用対象となる事業案件をチェックする体制やプロセスを整備しています。
当社グループは、我が国における個人情報保護法に則った個人情報保護体制を確立していますが、GDPRについても施行後の執行状況や個人データ保護を巡る社会動向、当社グループの事業形態の変化に合わせた規程の見直しなどによる適切な対応を実施していきます。
(2020年3月末日現在)
当社グループは、ビジネスパートナーとなる協力会社様、お取引先様との公正かつ透明な購買取引の実現と、人権や環境に配慮した調達を目指し「日本ユニシスグルー...
当社グループでは、情報成果物委託/役務提供取引における協力会社様とのコミュニケーションを日頃より密接に連携する中で相互の信頼関係を構築し、公正かつ公平...
当社グループは、品質、コスト、納期、サービスに加え、環境・社会に配慮した事業活動、持続可能な社会の発展への貢献など、総合的な観点から調達判断を行ってい...
お取引先様においてもビジネスパートナーとして当社グループのサステナビリティへの考え方と取り組みをご理解いただくとともに、主要な協力会社様、お取引先様の...